もう二度とやらん。
そう思いながら難易度ALPINISTを15時間21分で登り切った。なのに気付けば3周していた。山が悪い。
右手、左手、右足、左足を一本ずつ動かして、未踏峰カミ山の山頂を目指す本格登山ゲーム『Cairn』。
手足を一本ずつ動かして登れ!!
山に登るゲームです。以上!!
……本当にこれだけなんだけど、この「登る」がめちゃくちゃ細かい。掴めそうな岩を探して右手を置く、身体を持ち上げるために左足を置く、変な場所に置いてしまった右足をどうにかする。なんでそこ掴んだ??離せ!!!いや離したら落ちる!!!
決まった正解ルートはない。真っ直ぐ登ってもいいし、横へ逃げてもいいし、どう見ても無理だろという体勢でも登れたならそれが正解。逆に余裕だと思って雑に手を伸ばすと落ちる。全然落ちる。
しかも山には登るだけじゃなく、秘密も詰まってるぞ!何だここ!?となる場所を見つけるたび寄り道したくなる。なお荷物と体力には限界がある。帰れるかは知らない。

ピトンが足りない。全部足りない。
筆者の初登頂は推奨難易度ALPINIST、24日目、プレイ時間15時間21分。落下回数111回。全然落ちてる。

落下の被害を抑えてくれるのがピトンとビレイ。壁にピトンを打ってロープを繋いでおけば、手を滑らせても山の下までサヨナラしなくて済む。大事。めちゃくちゃ大事。
だから怖い壁で打つ。ちょっと怖い壁でも打つ。念のためもう1本打つ。すると本当に必要な時には無い。終わった。
ピトンだけではなく水、食料、薬、指に巻くテープ、寝袋まで全部持ち歩く。山なのでコンビニはない。拾った物を何でも詰め込んでいるとバッグもすぐパンパン。捨てた直後に必要になる。人生。
登って、落ちて、別の壁を探してまた登る。最後に自分の登山ルートが一本の線で残るのもかなり良い。綺麗な線?そんなものはない。迷走も落下も全部私の登山記録です。

FREE SOLO。これが使えません。
通常なら道中のセーブポイントを頼りに少しずつ進める。ここに着けばやっと休める。荷物を整えて、セーブして、次の地獄へ行ける。

ところがFREE SOLOではピトン不可、ビレイ不可、セーブ不可。持っていけるアイテムも少数。

これが使えません。
バカでは????
普通なら「死んだ。じゃあセーブから!」で済む。FREE SOLOにはそれがない。数時間かけて登った壁も、集めた食料も、その場で全部さようなら。少し滑っただけで心臓が変な音を出すし、山頂が近付くほど手汗が増える。ゲームしてるだけなのに命が重い。
二度とやらない。なお3周した。
初登頂した時は本気でもうやらないと思った。15時間21分である。当然だろ。
でも2周目を始めた。ついでに3周目も登った。なんで??

周回すると技術の上達がめちゃくちゃ分かる。最初は一手ごとに悩んでいた壁をするする登れる、危ない体勢が分かる、休む場所が見える。キャラクターのレベルが上がったわけではない。私が登れる人間になっている。これは気持ちいい。
そして「もう私、登山うまいのでは?」と天狗になった瞬間に落ちる。山はすぐ分からせてくる。調子に乗るな。
操作はコントローラー推奨。手足を直感的に動かせるので多分そっちの方が楽。なお筆者はキーマウで3周した。もう慣れてしまった。今更戻れない。
その場的遊び方
一度山頂に着いたなら次はRTA!!どうやらこの山、急げば2時間くらいで登れるらしい。筆者の初登頂15時間21分とは???
覚えたルートと登山技術を全部使い、寄り道を捨て、荷物を減らし、ピトンをケチりながら最速で山頂を目指そう。なお急いで天狗になると落ちる。タイムどころか命も終わる。
苦しい、怖い、ピトンが無い、もう嫌だと言いながら、それでも次の手を伸ばしてしまうゲーム『Cairn』。山に分からされたい人はぜひ登ってみてほしい。
ジャンル:サバイバルクライミング
プラットフォーム:Steam / PlayStation 5
発売日:2026年1月29日
開発・販売:The Game Bakers

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